2011年6月28日火曜日

本レビュー 国際貢献のウソ

こんばんは。はるじゅんです。
そろそろ留学もすることだし自分のブログをやろうかとも考えてます。
今回は多くのNICEメンバーが一度は興味を持ったであろう「国際貢献活動」についての本をご紹介します。

ちくま書房から出ている、伊勢崎賢治さんの『国際貢献のウソ』という本です。
筆者はNGO、国連、外務省、大学教授といった職を歴任しつつ、東チモールの武装解除監視業務、シエラレオネの開発など日本の国際貢献シーンで30年以上にわたり様々な活躍をされてきた人で、彼が語るリアルな国際協力の姿、あるべきかたちへの提言には説得力があります。

なかなか短い文面で要約もできず、じっさいに是非本を読んでもらいたいので、刺激的なタイトルだけあげてみます。
・開発援助のNGOに向いているのは、「血も涙もなく人をクビにできる人」
・開発援助に必要な専門家は、現地で十分得られる→客観的な視点からマネジメントをするのが国際NGOの役割

・青年海外協力隊は援助効率が悪い

などなど。筆者は
①日本のNGOや政府・JICAによる国際貢献活動の問題点をあげている(カネを出せばいいものでない)
②NGOの活動への誤解とその活動の大きさ(奉仕の精神だけで成り立つものではない)
③日本の自衛隊や国連の紛争解決に向けたあるべき姿
を論じています。
最後にあとがきでは筆者は、国際貢献に関連した職業に就きたい若者にはまず普通の営利企業で社会経験を積み、そこから始めるべき。人間は、社会は絶対に自分の思い通りにならないのだという現実を知り、それから経験を積んで30代から国際協力の路に入っても全然遅くない、と言っておりわが意を得たりという感じですw
また、留学先の合言葉として、「発展途上国の一流大学へ」と言っています。

興味を持った方、是非読んでみてください!そして感想を聞かせてください。


7/1はるじゅん
コメントが自分のPCからできないのでここでコメ返しますorz
>>なおあきさん


青年海外協力隊の役割をどう考えるかっていうところで、
筆者も今までの意義の大きさは認めてるんですけどね、世界的に同じような事業を見たときにその効率の悪さを指摘してるっていう感じなんです
>>つっちー

おれはべつに権力に惑わされてるわけでもないし鵜呑みにもしてないよ笑
ただPKOとかNGOの現場で長年働いてた人と一回も現場見たことない人の本では説得力が違うっていう話。
あと青年海外協力隊の話はおれが一言でまとめちゃったのでこの人が短絡的みたいになっちゃった。すまん。
この人の言ってることはそんな偏った論調でもないけど拙いレビューだったためにそういう印象になっちゃったのは残念.
図書館に置いてあるから読んでみて!



はるた

2 件のコメント:

  1. 青年海外協力隊、援助効率悪いのか。って将来活用してみようとしている人にとってはショッキングな事実。まぁ読んでみんとそうなのかうなずけないので、読んでみようかな。by直明

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  2. なかなかおもろいな!!!この手の話は様々な立場の人とかによっていろんな意見があるし、それぞれのものに利点欠点があるから、書いてる人の肩書とか権力とかに惑わされないで批判精神を持って読むんが大切やと思う!
    協力隊の話もめっちゃ典型と思う!効率が悪いとか帰った後就職がないだとか悪い評判も色々聞くこともあるけど、逆にそれを聞いて目指してた人が行くのをやめるくらいなら、その程度の意志なんかなと思うし!
    あんま正解とかない気が最近してきた。
    営利企業のくだりにしても、最初から国際協力関連に就職できればそれで良いやんかて思う!もしその時志望が叶わなかったとしても、営利企業で頑張って経験積めばそれが次に生きて自分次第で別のアプローチから国際貢献に関わるチャンスが生まれるってだけのような気がする…

    だから読んでみないとわからんけど、この筆者みたいに偏った言説を言いきってるのはあんま好きじゃないかな。。本としてはおもしろそうやから是非今度貸してください♪

    ただ、途上国の一流大学に留学…は賛成!理論や研究だけやるんじゃなくて常に現場と隣り合わせという方が得られるものが違うとは思う

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